スズメバチについて

【スズメバチの危険性】

皆さんはスズメバチに刺されたことはありますか?私は小学生の時、木の樹液に集まったカブトムシを取るため、同居して樹液を吸っていたスズメバチに石を投げていたら、案の定、ものすごく痛いしっぺ返しを貰いました。ただ、昨年だけでも150個以上駆除しましたが、幸いにして業務上で刺されたことはありません。


年間に、スズメバチに刺されての死亡例は、国内で約20名〜30名にも上ります。アレルギー体質の方は特に注意が必要で、ショック症状(アナヒラキシーショック)による呼吸困難で死に至ることがあります。では、スズメバチやその巣を見つけた場合は、どのような行動をとれば良いのでしょうか?


※室外機内にできた巣。ショートの原因にも。


(スズメバチに出会った場合)
餌を採りに出ている働き蜂ならば、刺激しなければ、すぐに攻撃する可能性は少ないでしょう。ただ、巣の門番であった場合や巣の近くは、攻撃される可能性があるので、速やかにその場を離れて下さい。その場合、

1)しゃがむ(スズメバチは目線の下は見にくいため、リスクが軽減します)。
2)ゆっくりと、慎重に後退する。
3)白いジャケットや白いタオルを持っている場合は頭にかぶせる(黒系の色が狙われやすい為)。


(スズメバチの巣を見つけた場合)
決して巣を刺激したり近づいてはいけません
門番が監視しており、攻撃フェロモンを発散されると仲間の働き蜂が物凄い勢いで出てきて、一斉攻撃を受けてしまいますまた、市販のハチ駆除剤も主にアシナガバチ・アブ用なので、一般の方がスズメバチの巣に向けて散布すると、手痛いしっぺ返しを受けたり、駆除できなかった巣のハチが物凄く怒って、近づく者すべてに攻撃的になってプロ以外に事態を収拾出来なくなる事が予想されます。

我々プロの業者が言えることは、巣の駆除は専門知識のある業者にできるだけ任せて下さい。確かにお金はかかりますが、命を落とす危険性がある生き物は、生兵法は怪我の元なので・・・。 (実際、年に何回かは一般の方が駆除に失敗して、刺された後に依頼の電話が入ります)

(運悪く、刺されてしまった場合)
1)患部を冷水で流しながら、毒を血と一緒に吸い出して下さい。
2)すばやく病院へ!窓口ではスズメバチに刺されたといって救急で処置してもらいましょう。
  (時間との闘いの場合もあるため)

☆上記の対策は、一般的な対策であるので、一つの方法としてご理解下さい。

(山登り等でスズメバチに刺されない為には)
1)白い帽子や軍手、服装などの白系のものを身にまとう。
2)香水等の刺激物は使用しない。
3)ハチの通り道に入ると刺されるので、飛んでるハチの状況に注意する。


(スズメバチの巣を作らせない為には)
よく、「スズメバチの巣を作らせない為の対策はあるのか」「この木は切ってしまった方がいいのか」と聞かれます。結論を申しあげると、スズメバチの巣を、敷地内に作らせない方法はありません。

スズメバチは雨や風をしのぎ易い場所を営巣場所に選び、結果的に軒下、ツバキの木、時には天井裏や床下などに巣を作ります。ただ、唯一の対策は、4,5,6月の女王バチ一匹の営巣時期に除去してしまう事ぐらいでしょうか?(実際は種によって7,8月に引越ししたり、巣が小さくて見つけにくいので、難しいのですが・・・)



※スズメバチの初期巣

【スズメバチの生活史】

スズメバチは4,5,6月に、越冬した女王蜂が一匹で営巣します。働き蜂が成虫となって、餌や巣つくりを行うようになると、女王蜂は巣の中で産卵を繰り返します。7,8,9月になると、巣はグングンと大きくなり、10月ごろになると、ピークを迎えます。
ちなみに、種によって特徴があり、
オオスズメバチ・・主に土の中や木のうろの中に巣をつくる
キイロスズメバチ・・・7,8月に、巣の引越しを行う場合がある
コガタスズメバチ・・・樹木に巣を作りやすい
などなどです。

10月ぐらいになると、巣の中では、雄のスズメバチ(働き蜂は雌)と来年用の新女王蜂を産卵し、雄のスズメバチは他の巣へ移動して交尾を行います。受精した新女王蜂は、枯れ木の下などに移動して越冬します。



スズメバチは、働き蜂が餌を採ってきて巣の幼虫に与えます。幼虫は口先から唾液を出して成虫に与えて、成虫はそれを活力源として再び餌を取りに行ったり営巣します。成虫は自ら採ってきた餌を食べることはほとんど無く、つまり、幼虫との相互依存で成り立っている訳です。幼虫が出す唾液の主な成分はアミノ酸で出来ており、最近ではこのスズメバチのアミノ酸パワーを利用したドリンクもできていますよね。

つまり、巣と女王蜂を駆除すると、働き蜂は生きていけない為にやがて死亡します。ちなみに一つの巣はフェロモンによって固い結束力がある為、他の巣へ移動・合流することはありません。

話を戻しますが、10、11月に最後の幼虫(新女王蜂)が巣立つと、その巣は役割を終えて、働き蜂はすべて死亡して空になります。来年同じ巣を使用することはないので、1月〜3月の巣は、一般の方でも撤去して問題ないでしょう。

【スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチ駆除施工価格】

巣撤去価格(参考・税別) 
アシナガバチ・・・8,000円(初期巣)〜標準:12,000円程度
スズメバチ・・・10,000円(初期巣)〜標準:16,000円〜20,000円
※高所・床下・天井裏やオオスズメバチ等の難施工は、金額が上がります。
ミツバチ・・・20,000円〜

  
上の写真2枚はミツバチ。左は新たな巣を作るのに最適な場所を探すために女王を伴って旅を続けているところ(分封と言います)。春から夏にかけて多く発生し、屋根裏への通風口や換気扇フード、庭木などに発生します。


1)緊急性(危険性)が高い害虫なので、基本的に当日に施工に伺います。
  (遠地または発生ピーク時で、どうしても当日お伺いできない場合は翌日お伺いします)
2)同一シーズンで、同一箇所に万が一再営巣が発生した場合には、無料で再施工します。

3)営巣場所・種類・大きさなどにより価格は変わります。
あくまで参考ですが、天井裏や高所(例えば5m以上)などは3万円を超えることもあります。

いずれにしても、電話等の段階で、大体の価格はお伝えできると思いますので、お気軽にお問い合わせ下さい。


 

キイロスズメバチは巣も大きく凶暴になります


ダクトの中のスズメバチの巣。知らずに換気扇を回すとエラい事になります


壁の中にも巣を作る


もちろん、天井裏も


高所作業車の免許もあるので、高所も対応可能です


ほこらの中も、やつらはお構いなし


歩道橋の下。この巣はニュースになった程の大きな被害を起こしました