家屋や店内に侵入し、食中毒・物的損害・時には火災等のさまざまな害を引き起こすネズミについて下記にまとめました。 |

ネズミの調査依頼が増加するのは主に晩秋と初春です。晩秋は、外が寒くなり人間様と一緒で暖かい家屋内がいいのでしょうね。また、初春は、餌の少ない冬を越した後に繁殖の為も含めて餌を求めて活発化します。近所で下水工事や「ネズミ屋敷」の取り壊しがあったりすると、逃げたネズミが侵入し、結果として調査依頼が増加します。
一度侵入すると、暖かくて雨風もしのげ、しかも天敵の少ない天井裏は最適な空間らしく、離れてくれないどころか繁殖して増えてしまう事が多いです。そこで問題となるのが以下のリスクです。

置いてある食べ物をかじったり、まな板の上でオシッコをしたり、寝ている間や逃げる時に噛みつかれると、以下のリスクがあります。
1)サルモネラ菌(糞とともに排出)・・・嘔吐・吐き気
2)レプトスピラ菌(糞やオシッコとともに排出)・・・発熱・だるさ・黄疸
3)ペスト菌(過去3回大発生。世界中で多数の死者)・・・死に繋がるリスク
4)鼠咬症(咬みつかれたり、引掻かれる)・・・発熱・だるさ・発疹が数ヶ月続く

ネズミは何でもかじります。食べ物や石鹸はもちろん、家具や壁も簡単に穴を開けて通り道にします。時には人の耳や指をかじり、大怪我や菌による感染症を引き起こします。
1)赤ちゃんやお年寄りの指や耳がかじられる
2)食料品や家具・商品が齧られての経済的損失
3)飲食店では、お客様の前に現れる事による企業イメージの低下

※まさかプラスチックはカジれないだろうって??いえいえ、そんなことはお安い御用です・・・

天井裏の配線も簡単に切断します。配線がショートすると、火花による火災のリスクが増大します。ネズミによる火災は毎年必ず発生します。
1)天井裏等の配線をかじる→ショートによる火災
ネズミの歯は伸びるスピードが速く、常に何かをかじらないと最終的には死んでしまいます。ですから手当たりしだいかじりつく為、配線ケーブルをもかじってしまうのですね。もちろん、彼らにとって、壁に穴を開ける事などはお安い御用と言えます。

日本に生息するネズミで主な問題となるネズミは
(1)ユーラシア地方の平原からやってきたとされ泳ぎの得意なドブネズミ
(2)熱帯地方からやってきたとされる運動神経がよく警戒心が強いクマネズミ
です。
ちなみに、「家ネズミ」というのは、『ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミ』の3種類を指します。
ドブネズミの生態 |
クマネズミの生態 |
@攻撃性が強い
Aネズミ種の中では大型
B泳ぎが得意
C水をよく飲む
D都市部から地方まで広く分布
E尾が体長より短く、耳が比較的小さい
F1回の出産頭数:3〜8頭ぐらい
G年間出産回数:4回〜6回ぐらい
H寿命:約3年 |
@比較的に茶系色
Aネズミ種の中では中型
B運動能力が高い 1)垂直に壁をよじ登る 2)電線を渡る 3)ジャンプ能力が高い
C警戒心が強い ※設置した仕掛けに強い警戒心を持つので、 捕獲が比較的難しい
D都市部に比較的多い
E尾が体長より長い場合が多く、耳が大きい (耳を折り曲げると、目が覆いかぶさる)
F1回の出産回数:約5,6頭
G年間出産回数:4回〜6回ぐらい
H寿命:約3年
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いまだ地方はドブネズミの被害が中心ですが、大都市を中心にクマネズミの被害が急激に拡大しております。
特に、クマネズミの運動神経は抜群で、垂直に壁をよじ登り、電線を渡り、ジャンプ力や狭い隙間も人間が想像する以上と言えます。ただ、なにより我々専門業者を悩ませるのはその警戒心と言えるでしょう。
今まで通行していた道に新しい物体(トラップ類)があると、なかなか警戒して通ろうとはしません。また、食毒剤にも反応しないことが多々あります。クマネズミは我々専門業者の知識と経験を持ってしても苦労させられるネズミであるといえます。.
豆知識
ネズミは、すみか・餌・天敵の有無などの条件が揃うと際限なく繁殖します(世に言うネズミ算式に!?)。ただ、例えば一つのビルに上記条件から見て仮に300匹しか生存できないと、それ以上増えた場合には仲間を噛み殺してでもその数に抑えます。また、300匹のうち、290匹捕獲しても、繁殖スピードを上げて適正数に戻そうとします。つまり、増えすぎたネズミを抑えるには、しっかりとした捕獲知識及び計画と同時にネズミの繁殖できない環境作り(いわゆる環境的防除)が必要です。
したがって、我々プロの業者は、@捕獲のための知識 A環境的防除のアドバイスができる能力が不可欠であり、場合によってはお客様の協力が必要となります。
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